私も合格するまで、社労士試験をめざす受験生にはほとんど出会ったこともなく、合格後にいろいろな会合で社労士合格者と交流できたときには同志にめぐり合えたような気持ちを持ったものです。
通信あるいは独学で気を付けないといけないのは、合格にはどれくらいのレベルが要求されるのか、よくつかめないという点です。
試験勉強をしていますと、ついつい細かな知識を追いかけてしまい、本番ではまず出題されないような論点が気になってしまいます。
通学生であれば、そのあたりの勘所がつかみやすいと思いますが、通信となるとなかなか気付きにくいところです。
そこで、最大限に質問票を活用することをオススメします。
勉強しているときに、質問したい項目が出てきたらその場で質問票に記入しておきます。
「あとでまとめて書こう」と思っていると、忘れてしまいがちです。
そのために、質問票にすぐ書けるよう傍らにいつも用意しておくとよいでしょう。
また、私は実践できなかったのですが、その質問内容は本試験で出題されるレベルなのかどうかを聞いてみたいところです。
私も経験があるのですが、私が毎回たくさん出す質問票の回答のなかに、「社会保険庁に確認したところ・・・」という記述のものがありました。
つまり、それほど細かい箇所まで質問していたワケです。
「この質問の内容は合格されてから調べてみてください」といわれたほうが本人にはよかったと思うのですが、予備校側としては、書面で質問されている以上、そのような対応ができなかったのでしょう。
ですから、質問票には、本試験で出題される可能性はどうかを合わせて聞いてみてもよいかもしれません。
>何かで読んだのですが最終的にでもテキストの内容が分かっていないと問われ方を変えられると引っかかってしまうという事が書いてありました。
<回答>
たしかに、過去問そのままの出題というより、それに関連した内容で出題されるということはよくあることです。
それはそれで大事なことですが、それを過剰に意識すると、結局テキストの内容を全部修得しないといけないという理屈につながる危険もあります。
まずは、問題演習で試験科目の幹の部分を完全にしておいて、次の段階で枝を広げていくというイメージが大事なんだと思います。
<質問内容>
>先生は過去問を解かれて1冊間違えなく解くことが出来た時に過去問で読んだ際に印を付けたテキストを読んでおられましたでしょうか。それともすぐ次の科目に行かれましたでしょうか。問題集→テキストという順番なのかなと思いました。
<回答>
とてもよい質問です。
過去問で読んだ際に印を付けたテキストを読んでいければ一番よいとは思いますが、通信の教材を余裕をもってこなしていたわけではないので、なかなか出来なかったというところが実際です。
しかし、問題集をどんどんやっていきますと、何度かテキストで調べる、未記入の点をテキストに書き込む・・・などをやっていきますので、自然に印を付けた箇所も目に入るという状態でした。疑問点を調べていると、とても時間がかかり勉強していても学習ペースが上がりません。
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質問内容と私の回答を紹介します。
<質問内容>
>過去問を読んでおられた時に解説を見て一肢毎にテキストに印を付けておられたそうですがテキストに要点を書き込んでおられましたでしょうか?
印を付けるのと解説をテキストに書くのでは時間のかかり度がかなり違うと思われます。
<回答>
テキストに要点を書くことはせず、テキストのどの個所が過去出題されたのかを明確にするために、該当箇所に出題年を数字で丸(例えば18年出題ですと、⑱といった表示です)で囲むだけです。
これによって、テキストを読む際に、どの個所が過去出題されたのか明確になりますし、その部分は特に注意して読むようになります。
そして、最も大きな効果は、テキストを読むと同時に過去問の復習もできるという点です。
過去問題集をやっているときは、テキストにも書かれていることがほとんどなので、出題年を記入するたげで済みますが、予想問題集などをやっていきますと、テキストには書かれていない事項も出てきます。
そのときは、テキストに文言で書き込むようになりますので、少し時間がかかります。
<質問内容>
>五肢択一等で一肢が長い文章がある問題がありますが、解説を読んでいる段階からその長い文章の意味を全て理解するものなのでしょうか。
例として
労働者災害補償保険法に定める二次健康診断等給付のうち二次健康診断を受けた労働者から当該健康診断実施の日から6か月以内に当該健康診断実施の結果を証明する書面の提出を受けた事業者は、当該健康診断の結果についての医師からの意見聴取について、安全衛生法所定の手続きを踏まなければならない。
答え:×
解説:「6か月以内」ではなく「3か月以内」です。
という問題がございますが本試験では3ヶ月以内という事を知っていれば×と分かり次に行けると思うのですが実際勉強の際には解説を読んでいる段階から全部の文章の意味が分かるようにして解く時も3か月で間違いと分かっても全部読んだ方が良いのでしょうか。
1肢をじっくり理解するべきかどうなのかと疑問になっております。
こういった問題文は多いのですが、それには意味があります。
本試験では、時間との戦いになります。
かなり勉強して試験に臨んでくる受験生も多いわけです。
普通の出題だと、高得点が続出して合否のふるい分けに困るケースも出てきます。
国家試験は6割以上の得点を合格ラインとする暗黙のルールがあり、あまりに高得点が合格ラインになってしまうと、、その試験自体の評価が問われます。
このような事情があったりしますので、出題側としては、長文を出題して正解率を下げるという意図が働いているのだと思います。
ですから、普段の学習のときには、3か月以内ということがピンとこれば大丈夫です。
一方、このような長文に対処することが本番では求められます。
そこは解答テクニックの問題になってきます。
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